ヤギばぁのひとりごと 〜さぬきの心をつなぐ〜
4番目の子を授かった日~父との思い出~
昨日は、私が4人目の子の親になって26年目の記念日です。26年前の3月14日、私は4番目の子を出産しました。しかし、その子を妊娠したことを父に報告した25年前、父は10日間、一言も話してくれませんでした。
3番目を妊娠したときは「無理だろう」と言われ、4番目の時は完全な沈黙。その態度に私は不安になり、「もしかして、なかったことにされるのかな」と思ったほどでした。なぜ父は何も言ってくれないのだろう――そんな疑問を抱えたまま月日が流れました。
そして何年も経ったある日、そのときのことを父と真剣に話し合う機会がありました。そのとき父は、静かにこう言いました。
「お前の母親も、旦那の母親も、両方母親がいない。そんな状況でお前が苦労するのは目に見えていた。だから、とても賛成はできなかった。」
その言葉を聞いた瞬間、私はすべてを理解しました。確かに、当時の私は苦労続きで、父の言うことは正しかったのです。あの10日間の沈黙は、反対の言葉さえ口にできなかった父の葛藤だったのだと気づきました。
しかし、そんな4番目も今では立派に成長し、父は「優しい子だな」「いい子だな」とよく言ってくれます。かつて賛成できなかった父が、今ではその子を心から信頼し愛おしそうにしている姿を見ると、長い時間をかけて築かれた家族の絆を感じます。
人生には苦労もあるけれど、乗り越えた先にはこうして温かい瞬間が待っているのだと、今改めて実感しています。



株式会社サンケア
代表 山下裕子
私たちは、香川県さぬき市で2010年から訪問介護センターとデイサービスを運営しています。
社名「サンケア」は、「我が心で介護を行う」という思いを込めて名付けました。訪問介護やデイサービスを提供する中で、だれもが「大切な時間を自分らしく生きられるようにお支えしたい」という 思いが強くなっていきました。
「今は自立していても、不安なときには誰かに見守ってほしい」そのような方からの声が、寄り添いサービス「サンラブライン」の立ち上げのきっかけです。一人一人の人生を大切に、充実した毎日を 過ごしてもらえるようサポートしていきます。一人暮らしに不安を感じている方、一人暮らしの親を心配する方、お気軽にご相談ください。